|
一部ネタバレありかもしれません。 これから読む人はスルッと通りすぎてみてください。
ラジコンヘリによる首相暗殺の濡れ衣を着せられた青柳。 久しぶりに会った旧友に「巨大な陰謀に巻き込まれている。逃げろ!オズワルドにされるぞ。」と言われ、正体の分からない敵から逃げ続けることに。 あまりに深い絶望と恐怖の闇の中、誰が見方で誰が敵・・・? 果たして青柳は逃げ切れるのか・・・?
ドキドキした。 『オーデュボンの祈り』を読んだ時と同じく、ページをめくる手が止まらない。 本を読んでいるというよりは、もう本の中の世界に自分も入り込んでいたようなそんな感じ。
伊坂さんの本の登場人物は、からっとしてるけどあたたかい人や絶対出会いたくないような冷酷な人、どこかで出会ったことのあるような人など、とても印象に残る人物が多い。 伊坂幸太郎という人は、人をすごくよく見ていて人が好きな人なんだろうな〜と思う。 良くも悪くも人間らしい人間、ちゃんと本の中で生き生きと存在している人物ばかりだ。
青柳雅春が、巨大な陰謀に巻き込まれながらもどうにか生きていられたのは、信じてくれる人がいたから。どんな情報にも圧倒的大多数の周りにも流されることなく、「青柳雅春」という人間を信じてくれる人。この世にいなくなってからも、時々青柳雅春の心の中に響く友人の言葉がなんだかじんわりきました。 人間って脆いけどけっこうタフなのかもしれない。信じてくれる人がいるだけで、大きなものにも立ち向かうことができるというのはあるかもしれないと思うから。
今回は敵が見えなくてとてつもなく巨大なだけに本当にぞっとした。 知らないだけでこの世にはたくさんあるんだろうな・・・情報によって操作されてることや、思い込まされてることって。
なんか読みながら、映画『トゥルーマンショー』を思い出した。 なんかあの映画を観た時の怖さに似てた。
そして、その恐怖感はじんわりあたたかい余韻とともにまだ残ってます。
|