チャップリンと木の下で
いつか語り合いたい、来世あたりに。

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うつせみ ☆☆☆☆☆
2007/11/08 (Thu)
Category : 映画レビュー

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キム・ギドクにすっかり魅了されています。
『春夏秋冬そして春』『サマリア』に続く3作目。


この世は夢か現か。
誰しも孤独を抱え、ぽっかり穴が空いた心を埋める誰かを待ち続ける。
暴力を振るう夫によって家に閉じ込められた人妻ソナ。抜け殻のように生きるソナのもとにある日、留守宅を転々とする謎の青年テソクが現れ、ふたりの秘密の他人宅での生活が始まった。言葉を交わすことなく孤独な心と心がそっと寄り添う。そして、その旅の果てにはかなくもささやかな幸せが、2人を包む・・・

主人公の2人とも、終始言葉を発しない。
最後にたったひとことだけ発するソナの「ある一言」以外は。
なのに、なぜか言葉以上に心にぐっと迫ってくるような感情が、無言のテソクとソナの間に流れている。静かで緊迫感のある空気の中に、不安でどこか死の臭いさえするような妙な感覚。

自分が恐れているもの愛しいもの、目にするものすべて、どこまでが夢で現実なのか。
果たして夢と現実の境目なんてあるのか。ほんとのところは、どちらが自分にとってのいわゆる「現実」と呼ばれるものなのか。それともそんなもの最初からないのか。
最初からなくて、ただ自分の目に映るもの感じるものすべてがそのまま本当であるのかもしれない。
この物語の中に自分がいる間はすべてが分からなくなり、不安だけど心地いい、もやもやするおかしな錯覚に陥る。

静かなシーンの中に、時折ぞっとするほど鋭い視線を感じるというか・・・自分の心の中を見透かされてるのでは、という恐怖感を感じたりもする。でも、全体を優しく見守っているような、あたたかいもので物語を包み込むような目線で描かれているような気もする。
これはキム・ギドク監督の作品に共通したものなのかもしれないけれど。


観たことない。

こんな感覚になる映画は知らないです。








   THEME : DVDレビュー - GENRE : 映画

4    0


 |  BLOG TOP  | 

一部ネタバレあり。
2007/11/10 (Sat)
キム・ギドクブームが僕のところにもやって来ちゃいました。

うつせみ。素敵な映画でしたね。
セリフが無くたって、こんなにも伝わるんだ、と感動しました。

ひとつ分からないところがあるんですが、テソクがゴルフボールを木にくくりつけてアイアンで打つシーンが何度かあって、ソナがその目の前に立ちはだかるじゃないですか。
あれって、tomoさん的にはどう解釈しました?

やめて欲しいから、そこに立ったのか。
自分にボールまたはクラブが当たればいい、もしくは当てて欲しいと思ったのか。旦那のように。

テソクが誰かを傷つけるときは、殴ることはせず決まってアイアンでゴルフボールを打って、それを当ててたのも気になってたんです。故意にしても、過失にしてもそうでしたよね。(ほんとにそうだったかな…自信がなくなってきた)

アイアン・ゴルフボールが何かを象徴しているかのように感じたんですが、修行の足りない僕には読み取れませんでした。
りょーた  URL  [EDIT]
2007/11/10 (Sat)
りょーたさんやっほぅ。


キムブーム、きましたね(笑)
前に観た2作品ももちろん良かったけど、『うつせみ』の無言攻撃(?)には参りました。すごいですよねあれは。観ている間、なぜか違和感もなかったしちゃんと伝わってもいるし。

ゴルフボールをアイアンで打つシーンですが、私もちゃんとした解釈とかはできてないんですが・・・結局人は故意にも無意識にも、人を傷つけながら生きているってことなのかなとか思ったりしました。

ソナが前に立ちはだかったのは、これ以上自分も他人も傷つくのを見たくないという想いからの行動なのかなとか。テソクを好きだから、彼に暴力の予行練習のようなことをしてほしくなかった、とか。

うーん、私も修行足りないため、いまいちよくわからないところが多かったですね。

テソクの手のひらに描かれた目がアップになるシーンは、なんだかゾクッとしました。あと、ラストの体重計のシーン。


次は『受取人不明』と『弓』を観ようと思ってます♪
tomo  URL  [EDIT]
2007/11/11 (Sun)
なるほど。やっぱり、ソナは何か想うところがあって、やめて欲しいから立ちはだかったんですかね。

こうやって、あーでもないこーでもないと考えるのもまた楽しみの一つですね。

あの目のシーンは確かに怖いものがありましたね。何を見ようとしてたんだろ。
ラストの体重計のシーンは、んっ!?え!?ってのが正直な感想です(笑)
でも、なんだか綺麗で、解き放たれたようなイメージを受けました。

でも、そのシーンのちょっと前にソナが体重計を分解して、なにやらいじっていたので、ただ単に壊れていただけだった、なんてロマンもクソもないことを思ったりもしました(笑)

『弓』いいですね。このうつせみを観たときに、作品紹介で予告編を観ました。気になりますね。

いや、もうどっぷりとキムブームですねー♪
りょーた  URL  [EDIT]
2007/11/11 (Sun)
私も体重計はただ壊れてるだけだと思ってました(笑)
最後の体重計の0を見た時は、え?幽霊??とか思ってしまいました。
え?幽霊なんですか?あれ。ナゾだらけです・・・。


キム映画は色んな解釈できるし、答えみたいなものがないというか、問いかけられてる感じとか好きです。

あーでもないこーでもないって言ってるの楽しいですよね。
自分にはない視点からの感想聞くのとかすごく新鮮で、あ!そうか〜って新しい発見もいっぱいあるし。


『弓』には『サマリア』のチェヨンの役やってたハン・ヨルムが出てるみたいですね〜
早く観たいです。
tomo  URL  [EDIT]
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